愛車を雨や風、さらには盗難から守るため、ガレージシャッターを導入する人が増えています。しかし、種類や設置方法によって価格や手間が大きく異なるため、安易に選ぶと予算を超えたり、使い勝手に不満を感じることも少なくありません。
本記事では、サイズごとの相場や後付け費用、各タイプの特徴とメリット、さらには設置前に知っておくべき注意点まで詳しく解説します。ご自宅やライフスタイルに合ったシャッター選びの参考にしてみてください。
目次
ガレージシャッターの価格相場は?
ガレージシャッターの費用は種類やサイズ、設置方法などによって大きく異なります。目的に応じたタイプを選ぶためにも、サイズごとのおおよその相場を把握しておくことが大切です。
1台用
1台用のガレージシャッターの相場は、15万円から50万円程度と幅広くなっています。価格差は主に操作方法や構造、素材によって決まります。手動タイプなら比較的安価ですが、電動機能を追加したり、デザインや断熱性能の高いものを選ぶと費用が上がる傾向です。
手動巻き上げ式でなら15万円から30万円程度で設置でき、電動巻き上げ式の場合は25万円から40万円が目安となります。また、開閉方式が異なるオーバースライダー式を選ぶと、手動で約30万円以上、電動では50万円近くまでかかるケースも見られます。
2台用
2台用シャッターになると、幅広の開口部を覆う必要があるため、1台用に比べて価格が高くなります。おおよその相場は25万円から80万円程度です。価格に影響を与える要素としては、開閉方式、電動化の有無、材質、さらには取り付け場所の条件などが挙げられます。
一般的な手動巻き上げ式は25万円前後から設置でき、電動タイプにすると60万円近くになることも少なくありません。オーバースライダー式を選ぶと、手動であれば45万円前後、電動だと80万円近くかかるケースも見られます。
3台用
3台用となると、開口部がかなり広くなるため構造も頑丈になり、価格もさらに高額になります。相場は35万円から100万円程度で、選ぶ仕様によって大きく変わります。
手動の巻き上げ式なら比較的安価に35万円ほどから導入できますが、電動化された巻き上げ式や、静音性や耐風性に優れたオーバースライダー式を選ぶと、最大で100万円近くかかる場合も少なくありません。特に3台分の開閉を一括で行いたい場合や、防犯性・断熱性を重視する場合は、初期投資が高くなりやすい傾向です。
ガレージシャッターを後付けする際の費用はどれくらい?
後付けのガレージシャッターは、選ぶ仕様や設置場所の条件によって費用が大きく変動します。手動の巻き上げ式なら20〜30万円程度で導入できる一方、電動式やオーバースライダー式では50〜150万円前後かかることも少なくありません。
加えて、電気配線や補強が必要な場合は別途工事費が発生します。センサーやリモコン操作などのオプションを加える場合は、さらに費用がかさむ可能性があります。既存ガレージの構造や施工環境によって工事の手間が増すこともあるため、事前に現地確認を受けることが大切です。
ガレージシャッターを設置するメリット
ガレージシャッターの導入には、機能面だけでなく防犯性や外観の向上などさまざまなメリットがあります。日常生活に安心と快適さをもたらす存在として、多くの人に選ばれています。
盗難対策になる
ガレージシャッターを導入すると、車や倉庫内の道具類の盗難リスクを大きく減らせます。犯罪者は目立つ行動を避ける傾向があり、外部から中の様子が見えない構造のシャッターが設置されていると、狙いにくくなります。また、物理的なアクセスを遮断することで、心理的にも強い防壁となり、侵入を思いとどまらせる効果が期待できるでしょう。
さらに、電動式シャッターにリモコン認証やオートロック機能を組み合わせることで、安全性はより高まります。簡易な防犯グッズと異なり、破壊に手間がかかり、短時間での犯行が困難となる点も特徴です。住宅街でも安心感が生まれるため、留守中や夜間も精神的な負担が減るメリットがあります。
雨風から愛車を守れる
強風や激しい雨が予想される日でも、ガレージシャッターがあれば車両をしっかりと保護できます。特に風による飛来物の衝突リスクは高く、木の枝や空き缶、砂利などが車体を傷つける原因となりがちです。しかし、シャッターを閉めておけばこうした被害を未然に防ぐことができ、大切な愛車をきれいな状態で維持しやすくなります。
さらに、黄砂や花粉、鳥のフンなどの細かい汚れの付着も回避しやすく、洗車の手間が減るのも大きなメリットです。外気から車を遮断するため、車内温度の急上昇や結露も軽減されます。日常的に車を利用する方にこそ、その効果を実感しやすくなります。
おしゃれになる
ガレージシャッターは機能だけでなく、住宅の外観にも大きな影響を与えます。デザイン性の高いシャッターを選ぶことで、建物全体の雰囲気に統一感が生まれ、よりスタイリッシュな印象に仕上がります。カラーや材質、開閉方式などのバリエーションが豊富で、周囲の景観や外壁のデザインに合わせたカスタマイズも可能です。
落ち着いた色合いやメタル素材を取り入れることで、重厚感や高級感を演出できます。単なる機能品としてではなく、建物の一部として調和させることで、見た目にもこだわりたい方にとって満足度の高い空間が実現します。シャッター1つで住まいの印象が変わることを実感できる選択肢です。
ガレージシャッターの4つの種類
ガレージシャッターにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴や使い勝手の違いがあります。用途や設置環境に応じて最適なタイプを選ぶことで、より快適に利用することが可能になります。
1.巻き上げ方式
巻き上げ方式のシャッターは収納性に優れ、限られたスペースでも設置しやすいのが特徴です。開閉の際にはシャッターが丸められて上部のケース内に収まるため、天井空間を効果的に活用できます。照明や棚を設置する際にも干渉しにくく、ガレージ内を広く使える点が魅力です。
一方で、構造上シャッターが細かく巻かれるため、開閉音が大きくなりやすい傾向があります。また、開閉速度が比較的ゆっくりであることから、急いで出入りしたい場面では少し時間がかかる場合もあります。価格面ではオーバースライダー式よりも抑えやすいため、コストパフォーマンスを重視する方に適した選択肢です。
2.オーバースライダー方式
オーバースライダー方式は、シャッターを巻き上げず、レールに沿って天井に平行にスライドさせて開閉します。この構造により、開閉動作がスムーズかつスピーディーに行えるため、日常的に頻繁に車を出し入れする家庭に向いています。また、巻き取り構造がないため金属のきしみ音などが発生しにくく、開閉音も比較的静かです。
加えて、風が強い地域でも安定した使用が期待できる点も支持されています。ただし、天井スペースを広く使う設計なので、照明の配置には工夫が必要です。ガレージ内のレイアウトにも多少の制限が生じる場合があります。外観デザインに優れ、スタイリッシュなガレージを求める方からも人気を集めているタイプです。
3.手動シャッター
手動シャッターは、コスト重視の方にとって導入しやすい選択肢です。電動モーターが不要なため価格が安く、構造もシンプルで故障のリスクが少ないという特徴があります。電気代やメンテナンス費用を抑えやすく、長期的に見ても経済的です。一方で、開閉はすべて手作業となるため、力の弱い方や高齢者には負担が大きい場合もあります。
特に雨天の際や荷物が多いときは、車から降りて開閉することに不便を感じるシーンも出てくるでしょう。また、構造上どうしても開閉音が大きくなりやすく、時間帯によっては周囲への配慮が欠かせません。価格と利便性のバランスを検討する必要があります。
4.電動シャッター
電動シャッターは、リモコン操作やスイッチひとつで開閉できる点が大きな魅力です。車に乗ったままシャッターを開け閉めできるため、雨の日でも濡れずに済みますし、重たいシャッターを自力で動かす必要もありません。操作の手間が少なく、日常的な快適さを重視する方に選ばれる傾向があります。
さらに、開閉音も比較的静かで早朝や深夜の利用でも周囲に気を使わずに済みます。ただし、モーターや電気配線が必要な分、初期費用や設置工事費は高めです。また、停電の際には手動に切り替える必要があるため、非常時への備えも検討しておくことが求められます。利便性とコストの両面から選び方を考えることが大切です。
ガレージシャッターの種類についてもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ガレージシャッターは電動と手動どちらが良い?
ガレージシャッターを選ぶ際、多くの方が悩むのが電動式と手動式のどちらを選ぶべきかです。使用頻度や環境、予算などをふまえて、自分に合ったタイプを選ぶことが大切です。
手動シャッター
手動シャッターは、構造がシンプルで価格を抑えたい人に向いています。電動式と比べて導入コストが安く、電気工事の必要がない点も大きなメリットです。モーターがないため故障のリスクが少なく、メンテナンスも比較的手軽に行えます。しかし、使用のたびに手で上げ下げする必要があり、頻繁に出入りする人には不便に感じることもあるでしょう。
特に天候が悪い日や荷物を抱えている時は、手動操作が大きな負担となります。開閉音も大きくなりやすいため、住宅街では周囲に配慮が必要です。費用は抑えたいけれど、操作の負担も事前に理解しておくと安心です。
電動ガレージシャッター
電動ガレージシャッターは、日々の使いやすさを重視する人に向いています。スイッチやリモコン操作で開閉できるため、車から降りずに出入りできる点が大きな魅力です。操作音は比較的静かで、周囲に気を遣う必要が少ないのも安心材料となります。さらに、自動開閉センサーやタイマーなどのオプションを組み合わせることで、より便利な活用が可能です。
一方で、モーターと電気設備の取り付けが必要となり、初期費用は高くなりやすい傾向にあります。さらに、停電の際や機器トラブルが起きた場合には、シャッターが動かなくなるリスクもあります。快適さを求めるなら、非常時への備えも含めて検討することが大切です。
ガレージシャッターを設置する際に知っておきたい注意点
ガレージシャッターの設置は利便性を大きく向上させますが、見落とされがちな費用や手間も存在します。後悔しないために、事前に知っておきたい注意点を確認しておきましょう。
シャッター本体以外にも費用がかかる
ガレージシャッターの費用は、本体価格だけでは完結しません。実際には設置工事費や電気配線工事費、さらにオプションの追加機能にも費用がかかるケースが多くあります。電動タイプを選ぶ場合は、モーターやリモコンの設置に加え、専用の電源確保も必要です。
また、既存のガレージ構造によっては補強工事や土台の調整が必要になることもあり、これが思わぬ出費につながることがあります。さらに古いシャッターを撤去する際にも、撤去処分費が別途請求されることがあります。
初期費用だけで判断せず、見積もりを細かく確認する姿勢が必要です。予算には余裕を持たせて計画を立てることが、結果としてトラブルを回避するポイントになります。
定期的なメンテナンスが必要
ガレージシャッターを長く安全に使うには、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。使用するうちにシャッターの開閉に支障が出たり、音が大きくなる場合がありますが、これは潤滑不足や部品の劣化が原因となることがほとんどです。レールの清掃や可動部のグリスアップなどは最低限の手入れとして必要になります。
とくに電動シャッターの場合は、モーターや制御機器に不具合が起きやすく、トラブルが発生すると動作自体が止まることもあります。メーカー保証やアフターサービスの内容も事前に確認しておくと安心です。年に一度の点検を習慣化することで、大きな故障の予防につながり、結果として費用を抑えることにもつながります。
後付けでDIYはリスクが多い
後付けでのガレージシャッター設置を自力で行おうとする方もいますが、DIYには多くのリスクが伴います。シャッター本体は重量があり、取り扱いを誤るとケガや破損の原因になります。さらに、正確な水平・垂直を保って取り付けるためには専門的な知識と工具が必要です。
電動タイプを選んだ場合には、電気工事士の資格が求められる場面もあり、無資格での工事は法律違反となる可能性もあります。施工ミスによってシャッターの動作不良が起きると、結局は業者に修理を依頼することになり、余計な費用がかかる結果になります。安全性と確実性を考慮すれば、最初から専門業者に依頼することが現実的かつ安心な選択です。
ガレージシャッターの取り付けについてもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ガレージシャッターの選び方のポイント
ガレージシャッターを選ぶ際には、単にサイズや価格だけでなく、使い勝手や周囲との調和、設置環境に合った性能なども見逃せません。後悔しないためには視野を広く持つことが大切です。
設置場所の環境やライフスタイル
シャッターを選ぶ際は、設置する場所の周辺環境と、住まい方との相性をよく見極める必要があります。たとえば住宅街に位置するガレージなら、開閉音が小さい静音設計のシャッターを選ぶと、近所とのトラブルを防ぐことが可能です。海沿いや風の強い地域では、耐塩害仕様や耐風性能が求められ、素材や構造にも注意が必要になります。
さらに、シャッターを使う時間帯や頻度も大切な要素です。朝夕の通勤で毎日利用するなら、開閉スピードが速く、操作が手軽なタイプが快適です。一方で週末だけの使用なら、コストを抑えた仕様でも十分に満足できるケースもあります。日々の生活リズムや使用環境を基準にすることで、過不足のない選択がしやすくなります。
総合的な予算
ガレージシャッターの購入には、本体価格だけでなく設置費用やオプション費、メンテナンスまで含めた予算設定が不可欠です。電動タイプや高機能モデルを選ぶと、初期費用が高くなりやすいため注意が必要です。設置工事の内容によっても価格は大きく変動し、特に電気配線が必要なケースでは追加の工事費が発生します。
また、年に1回程度の点検や部品交換などのランニングコストも見落とさずに計算しておくと安心です。短期的な価格だけで判断せず、長期的にどのくらいの費用がかかるのかを見通しておくことが大切です。予算に余裕を持たせることで、後から追加費用に悩まされるリスクを減らせます。
デザイン性
機能だけでなく見た目も重視したい方にとって、ガレージシャッターのデザイン性は無視できない要素です。住まいの外観と調和するカラーや素材を選ぶことで、建物全体の印象をワンランク上のものに仕上げることができます。金属の質感や表面加工、パネルの形状などもさまざまに用意されており、モダンな印象や重厚感を演出することも可能です。
周囲の家並みや外構とのバランスも考慮しながら選ぶと、浮いた印象にならず自然に馴染みます。デザインにこだわりたい場合は、実物をショールームで確認したり、設置事例を比較してイメージを具体化することが失敗しないためのポイントです。
ガレージシャッターで悩んだら業者に相談しよう!
ガレージシャッターは、価格や種類、設置方法によって選び方が大きく異なります。特に後付けや電動化を検討する場合、費用やメンテナンス面での注意も必要です。自分に最適なシャッターを選び、トラブルを未然に防ぐためにも、経験豊富な業者への相談が安心です。
シャッターメンテナンス大阪では、国内全メーカー対応・最短30分で現場到着、さらに無料見積もりで納得のいくご提案をいたします。シャッター修理・交換をご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。